【世界設定】
現代と比べ、格段に科学技術の進歩した世界。
しかし、豊かさの代償として多くの大地は痩せ、荒野の様に変貌してしまっていた。
現在人類は緑の残る土地に街を作り、周囲の荒地に緑を復活させるべく様々な研究を行っている。
が―――
『より多く、緑豊かな土地を手に入れる』と言う目的の元、残った人類同士での争いもまた続いているのだった。
オマケに、荒れ果てた大地には不可解な生物が発見されている。
《BEAST》と呼称されるその生物は荒野に生息し、人類に害を及ぼす物が殆ど。
時折街の近くまで小型の《BEAST》が迷い出る事もある。
現在人類には『土地争いをする同じ人類』と《BEAST》の二種類の“敵”が居るのだ。
【主なエネルギー資源】
自然破壊への後悔から火力・原子力は現在凍結状態。
主流となっているのは水力なのだが《BEAST》に襲われる事が多く、市街地の動力は風力・ソーラーが大半を占めている。
現在これらに替わる動力の開発も進んでおり、小型兵器である《ドレス》にはその新システムが搭載されている。
このエネルギー精製システム――《CORE》(コア)は食物や飲料、大気中の物質等、有機的な物であれば殆どの物を利用出来ると言う物。
ただしこのエネルギーは劣化するのも早く、現状では《ドール》の様に炉を搭載した兵器としての利用が主である。
将来的にはゴミ処理等を含めた展開が期待されているのだが、現在ではある程度新鮮な物でなければ効率良く精製が出来ない。
【ドール】
大規模な自然破壊と、それに伴う《BEAST》の発生により、人類側にはある種の協定が結ばれる事となった。
長距離破壊兵器や大規模破壊兵器の全面禁止、《BEAST》発生区域内での共闘等…
これらの制約の元産まれた新兵器が《ドール》である。
クローニング技術を応用したこの兵器は全てが《CORE》を搭載し、またその全てが女性型である。
筋力や体力、生命力等は強化されており、消化器系もほぼ全てが《CORE》に置き換わっているが、
《CORE》の燃料が有機物――食物や飲料等――である為、食事等の生活行動は特に変化は無い。
《CORE》で精製されたエネルギーは《ドール》そのものを動かすのにも使用されるが、
体表を経由して外装装備である《ドレス》へのエネルギー供給を行う事も出来る。
その外観は人間の女性と変わりなく作られており、一見しただけでは見分けがつかない物も多い。
その為各ドレスには任意の箇所に識別用・制御用のリングを身につける事が義務付けられている。
またこのリングは外す事は許されず、無断で外した場合重罰を与えられる事になる。
ドールは人間と同様に感情も、感受性も持ち合わせており、性行為も可能である。
が、生殖器官はついていない為妊娠する事は無い。
《ドール》は街中等制御用のリングをつけている状態では女性にしては強い方、程度の腕力・身体能力でしかない。
《インナー》だけ纏った状態でも成人男性とも互角に渡り合える程度には強化される。
《フレーム》を装備する事でリングからの制御が外される。
《フレーム》を用い、武装した《ドール》は戦車1体程度なら圧倒できる兵力となる。
仮に《フレーム》を用いずに制御を解除した場合、大人が束になっても互角以上に渡り合える。
・ソフトウェア
ドール毎に設定された戦闘制御システムである“OS”とは別に、それを補助する“ソフトウェア”も開発されている。
それらのインストールシステムは私室に備え付けのベットや、メンテナンスルーム等に設置されている。
インストール方法はシステムにディスクを挿入した状態で8時間以上の睡眠をとる事で完了する。
正規に開発された軍用ソフトウェアの他、研究者が各自それぞれに作成したイレギュラーデータを持つ物も存在し、
それらのほぼ全ては一度のインストールでデータが抹消されるようになっている。
【ドレス】
《ドール》を兵利用する際に装備される武具一式の総称を言い、大きく分けると4種類に分類する事が可能。
体表を経由し、他の兵装にエネルギー供給を行う中継装備である《インナー》
ドレスの主要構成部分であり、防御の強化や機動力の強化を行う《フレーム》
フレームの様々な性能を強化、ないし新たに性能を付加する《オプション》
人間同様、両手に持つ事で使用する兵器である《ウェポン》
《CORE》のエネルギーを効率良く伝達する為に《インナー》は素肌に纏う必要があり、
《インナー》を破壊されるとその他の装備は全て使用不能になってしまう。
また《ウェポン》もフレームを用いて運用する事が前提になっている装備が多く、
《フレーム》を使用しない状況下では満足に取り扱う事が出来なくなっている。
が、人型であるため汎用性は高く、装備の換装で多様な場面に適応する事が可能であり、
固体固体は既存の兵器郡と比べ非常に小型でありながら、その威力は既存の兵器との1対1であれば優に圧倒できる火力を誇る。
現在では街の外での戦闘は《ドール》に頼りきった物になっているのですが全ての《ドール》が友好的な訳ではなく、
他の街の《ドール》と遭遇した場合、友好都市の物で無い限り高確率で戦闘となります。
また《ドール》の中には捕虜にされたままウィルスにより侵食され《BEAST》の下僕となったものや、
街から外れたならずものに“飼いならされて”しまった《ドール》も存在します。
《ドール》が《ドール》を撃破し、捕虜にした場合の一般的な行動は、
《ドレス》に無事な物があるのならば持ち帰り自分達の街の発展・技術向上に役立てようとします。
また《ドール》そのものもエネルギーを保有している為、強引なエネルギー共有で相手から動力を奪う事も頻繁に見られる光景です。
PCも敵《ドール》を撃墜した場合捕虜とする事が可能です。
こうした手段で捕虜にした《ドール》の扱いはそれぞれの都市、それぞれのケースで違いますが、
殆どの場合はその《ドール》や《ドレス》を分析し、技術を盗み出そうとするでしょう。
【都市部】
現在、都市同士が孤立する様な環境になってしまっている関係上、
それぞれの都市が独立した都市国家の様な様相となっている。
都市同士は同盟関係や協力関係にある所もあるのだが、敵対している都市もまた多い。
人類は緑の残る土地の周囲を城壁で囲い、その中に都市を築く事で生活の安全を確保している。
その関係上殆どの都市の外輪部は軍事施設や防衛施設が集中する傾向にあるのだが、
中心部には娯楽施設や学校等、普通の街が広がっている。
都市内では人間と《ドール》が共に生活しているが、《ドール》は常にその所在が把握される用になっている。
とは言え位置が把握されるだけで私生活までのぞき見られる事は無い。
都市内では《ドレス》の着用は禁止されており、その訓練はシュミレーターを用いるか、
都市周辺に生息する小規模な《BEAST》退治として行われる。
都市内の法規は都市毎に異なる物の無法地帯になっている都市は滅多に無く、
中にはそうした法規に従えず、都市外部の荒野で危険に晒されながら生活するならず者も存在している。
【研究所と研究員】
都市部には当然、普通の人間も住んでいる。
その人間の中で《ドール》や《ドレス》の研究・検査を行う人々の事を総じて『研究員』と呼んでいる。
《ドール》は全ていずれかの研究所に所属する必要があり、その《ドール》への指示は基本的に所長が行う。
が、作戦や健康診断、訓練、メンテナンス等指示を行う範囲はかなり広く、
そのためほぼ全ての研究所はそれぞれに限定的な指示権利を与えた補佐を置く事が殆どである。
また週に1度《ドール》は健康診断の様な検査を行う事が義務づけられている。
そうした検診や《ドール》に直接関わる分野では男性の研究員は物凄く少なく、
男性研究員は主に《フレーム》や《CORE》関連、または《BEAST》の解析等に回る事が殆ど。
【《BEAST》−ビースト−】
大地が痩せ、砂漠化、荒野化した地域が増えるのとほぼ同時期、
今まで大人しかった動物が凶暴化し、動く事の無かった植物が捕食を始める事態が発生した。
なんらかのウィルスが影響していると見られるこの現象ではあるのだが現在においても正確な原因は解明されておらず、
幾つかの推測や憶測が並べられ、それの解明をしようとしているのが現状である。
だがどの説にも納得できる所があり、どの説にも穴があるなど決定打が出せて居ない。
《BEAST》の多くは動物や植物、昆虫等の巨大化・異形化した様なフォルムを持つ事が多いのだが、
中型以上のものになると徐々に原型を留めないモノになる事が多く、
滅多に目撃されない大型ともなると元がどんな生物であったか判別がつかないものの方が多い程である。
《BEAST》は基本的に人間を襲い、人間に近い体構造を持つ《DOLL》も襲われる。
痩せた大地から手に入る栄養が乏しい為人間の体液を啜る様になった種もあり、
巨大な物ともなれば捕獲した《DOLL》を体に固定し、そのエネルギーを無尽蔵に吸収しつづける固体も確認されている。
《BEAST》のもう一つの大きな特徴として体の何処か――体表、体内を問わず――に、
高純度のエネルギーで構成された宝石《JEM》(ジェム)を持っている。
一つ、とは限らず、小さい物を複数持っていたり大きな物を一つだけ持っていたりと同じ様な外観であっても個体差がある。
コレは《BEAST》の活動エネルギーであると見られており、採集した《SEED》は《ドール》にとって最高のごちそうでもある。
また《JEM》は高圧縮のエネルギー体な為研究用にも大変重宝されている。
《JEM》の形状、サイズにも個体差があり、一般的に巨大であればあるほど大きく、純度の高い物を持っている事が多い。